本年1月16日からインド国内で新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されました。1月24日現在1,613,667人の医療従事者等が優先的に接種されました。新聞報道によると、最初の3日間で接種を受けた約38万1000人の内580件の有害反応(Adverse reaction)が発生しましたが、入院等が必要な重い症状は7人でした。
インドは、純国産のワクチン(Covaxin)と国内で生産しているワクチン(Covishield:オックスフォード大学とアストラゼネカの共同開発)の最大の生産国ですが、東南アジアの諸国に対するワクチン供給は中国に後れを取っていました。
インドは、1月20日から無償提供の第1弾としてブータンに15万回分、モルディブに10万回分、バングラデシュに200万回分及びネパールに100万回分を空輸しました。パキスタンやカンボジア等は中国からのワクチン供給を受けており、新型コロナワクチン外交で印中が火花を散らしています。
モディ首相は、領土問題等のある隣国パキスタンに対しても、人道上の見地からワクチン供給も厭わないと述べています。東南アジアにおける中国の支配的なプレゼンスに歯止めをかけるためにも、インドのワクチン外交が成功することが望まれます。
(ndtv.com)