2月1日、例年通り2025年度(25年4月から26年3月)のインド国家予算案が発表されました。歳出予算総額は、前年度比5%増の50兆6534億ルピー(約91兆円)で、減速するインド経済を成長させるための積極的な予算となっています。
モディ首相は、昨年の総選挙で与党インド人民党が議席を減らしたため、若年層や農民層への施策を重視しています。農村開発関連予算は前年度比0.4%増の約2.7兆ルピー(約4.9兆円)と微増ながら過去最大となっています。インフラ整備等の公共投資が1%増の11兆2109億ルピー(約20兆円)で、道路や港湾、空港等の整備が推進されます。
減税政策としては、年収128万ルピー(約230万円)以下の低所得者の所得税を免除することにより、中間層の支出を拡大させ内需を喚起することも狙っています。
モディ首相は、この予算は貯蓄や投資、消費を促して急速な経済成長につなげる戦力倍増予算となることを強調しました。トランプ大統領の経済政策がどの程度影響するか不明ですが、インドの新年度予算が経済成長に繋がることが期待されます。
(予算案を提出するシタラマン財務大臣 Photo: Mint)