8月19日、インドを訪問中の中国王毅外相がモディ首相を表敬訪問しました。
2020年の国境付近での軍事衝突で損なわれた両国関係の改善を図るための協議が行われました。
3年ぶりにインドを訪問した王毅外相は、モディ首相との会談に先立ち、ジャイシャンカル外相と会談し、印中国境線を確定できていない実効支配線(LAC: Line of Actual Control))問題を解決するためのワーキンググループを開始することを提案しました。また、インド中国間の直行便の早期開始や観光・商用ビザの発給円滑化についても同意されました。
両国関係改善の動きは、トランプ大統領の関税圧力と連動して進んでおり、中国との連携を模索する動きもあります。モディ首相は、8月31日に天津で開催される上海協力機構(SCO: Shanghai Cooperation Organization)に7年ぶりに中国を訪問する計画であり、習近平国家主席との首脳会談が予定されています。インドと中国の2大発展途上国とロシアを含んだ新たな経済・社会的枠組みが強化される可能性があります。
(Photo: REUTERS)