インドのモディ首相は14日から16日にかけて、就任後初の中国公式訪問を行いました。この訪中の成果をどのように見るかが今後の印中関係を読む鍵となります。
ここで、まず初めに述べておかなければならないのは、今次訪中が印中関係の戦略的な発展には結びつかないということです。モディ首相が「国境問題の解決に向けた模索」をしているなどと報道しているメディアがありますが、このようなことはモディ首相の眼中になかったと見るのが妥当です。中国が領土問題で妥協でもしない限り、解決などあり得ないし、中国共産党が過去に他国との領土問題で妥協したことは皆無です。では、どのような狙いがあり、その成果はどうであったのか。一言で言えば経済面に限定された訪中とみるのが妥当でしょう。