3月19日インドのモディ首相は国民向けにテレビ演説し、新型コロナウイルス対策として3月22日午前7時から午後9時までの間インド全土で外出を禁止することを表明しました。人口13億人を超えるインドにとって危機的な状況であることを認識し、社会的な実験となることも強調しています。3月6日からの在宅勤務推奨が継続され、19日からデリー首都圏の全ての飲食店、ショッピングモール、スポーツジムの閉鎖が決まり、22日から7日間はインドへの国際線旅客機の着陸も禁じられました。国内の列車、地下鉄は停止され、病院、電気、食料品等の必要不可欠のサービス以外は閉鎖されています。
インドは、新型コロナウイルスの国内感染者が数名であった3月3日から、日本を含む感染国で発給されたインド入国ビザを停止する等、早めの対策を進めていましたが、3月23日現在インド国内の感染者は、415名(外国人を含む)で死者は7名と増加しています。
もし415名という数字が正確なものとすれば、総人口が13億人を超える大国でこの程度の感染者数ということは現在の対策の効果の表れと素直に解釈できます。
問題は、果たしてこの数字が正確なものか否かの明確なこの裏付けが取れていないことにあります。インドの対策を評価しつつも、数字の正確性の裏付けが取れるまでは油断はできないと考えておいた方が無難でしょう。