4月14日、インドのモディ首相は、3月25日から実施されていた、新型コロナウイルス対策としてのロックダウンを少なくとも5月3日まで延長することを表明しました。
4月20日現在の感染者数は17,615名で、死者は559名に達しています。大都市での感染者数が増大しており、ホットスポットも多く確認されています。また、インドは十分な検査が実施されていないため、正確な感染者数ははるかに多いことが見込まれています。
インド政府は、インドの都市をRed Orange Greenの3種の色で区分しています。Redは感染の集中都市を示しデリー、ムンバイ、ハイデラバード、ジャイプール、カサラゴッド等が該当し、Orangeは、限られた感染者の都市、Green は感染者が報告されていない都市です。RedからOrangeは感染が制御された、 Green からOrangeは感染が拡大等、都市の色分けとその変化により、理解しやすい形でコロナウイルスの封じ込めに活用しようとしています。
ロックダウンの影響は、インド経済にとって大きいものですが、特に経済の基盤である農業への影響が大きく、国民の半数以上を占める農家の貧しい人たちにとって最悪の打撃になっています。また、何百万人の日雇い労働者が職を失い、道路の封鎖が食糧の供給を妨げています。ロックダウンの延長により、インド各地で日雇い労働者による暴動も発生しています。
人口密度が高く、公衆衛生の脆弱なインドにおいて、コロナウイルスによるパンデミックが発生した場合、13億以上の人口が国内及び世界にどのような影響を及ぼすのか、最大の人口の中国の対応と比較しながら注視する必要があります。
ハイデラバードに居住する当社代表の友人は、ロックダウンは5月24日まで再度延期される可能性が高いと述べています。その理由は、インドの住民の多くが政府の方針に従わず、感染者数が5月3日までに減少に転じるとは考えられないためと述べています。
この友人は英国の会社で働いていますが、現在はテレワークで自宅勤務しています。願わくば友人の予想が外れ、5月3日でロックダウンが解除になりますように!
(グラフはWorldOMetersより引用)