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インドの再生可能エネルギー事情

インド政府は2014年に、再生可能エネルギーによる発電を2022年までに1億7,500万kW導入すると表明しました。その内訳は、太陽光1億kW、風力6,000万kW、バイオマス1,000万kW、小水力500万kWで、太陽光発電のうち6,000万kWをソーラーパークで発電し、残りの4,000万kWを屋上設置型(ルーフトップ)で発電する予定でした。さらに、2030年までに全発電量の40%を再生可能エネルギーとする目標も掲げました。

しかしながら、2020年3月末現在、太陽光発電が3,460万kW、風力発電が3,770万kW、バイオマス発電が980万kWで、太陽光発電の達成率は約35%と伸び悩んでいます。

中国からの太陽光パネルの輸入拡大に伴い、インド国内産業の保護を目的として2018年から緊急輸入制限(セーフガード)を発動し、25%の上乗せ関税をかけてきました。ところが、関税云々よりも今回の新型コロナウイルスのロックダウンにより、中国から太陽光発電の部品を調達できない状況になっています。今後は、今まで以上に太陽光パネルの国内生産が声高に叫ばれることになりそうです。

2020年5月8日インド再生可能エネルギー発電のリーディング企業であるReNew Power がゴールドマンサックスの資金提供を受け、世界初の24時間再生可能エネルギー発電による365日電力供給事業を受注しました。セーフガードとコロナウィルスの影響もさることながら対米ドルのルピー安も影響したと考えられますが、本事業を受注を契機として今後インドの再生可能エネルギーによる発電は着実に進展するでしょう。石油の需要が低迷している現在において、コロナ後の世界では再生可能エネルギーによる発電と信頼できる蓄電装置が電力供給の主流になるかもしれません。

 

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