インドの5月28日現在の新型コロナウイルス感染者数は158,333名、死者は4,534名に達しており、世界中で10番目に多い感染者数になりました。以下の図のように感染者は拡大を続けており、どこで歯止めがかかるかが見通せない状況になっています。
この増加の原因として、貧困層地域の人口密度、大都市から帰省した出稼ぎ労働者集団及び大規模な宗教行事等が指摘されています。
ただし、人口当たりの感染率で見ると、以下のようにほぼ我が国並にとどまっています。
現在が感染のピークであり、今後収束して人口当たりの感染率が我が国並に留まることを期待して止みません。
インドのロックダウンは、3度目の延長になった5月31日以降も継続される可能性がありますが、感染者が急増する中での段階的な制限解除が検討され始めています。
5月25日からインド国内の航空便が限定的な運航を開始し、鉄道も6月1日から一部の列車が運行されます。インド発の国際線の運航は停止されたままですが、中間の席を空席として運行する計画も進められています。搭乗者の体温測定や乗務員のマスク着用等衛生管理がなされると報道されていますが、乗客の社会的距離がどこまで確保されるかが注目されます。