モディ首相は、7月17日に国際連合経済社会理事会(ECOSOC)でスピーチを行い、その中で、これまでのモディ政権の成果について述べるとともに、コロナウィルスの危機をチャンスと捉え、国連改革を推し進めるべきと述べました。
モディ首相は就任当初から衛生面の改善を訴えており、その具体策としてトイレを普及率を高めることを政策として行ってきましたが、1億1千万個の家庭用トイレを設置したことをあらためて強調しました。
インドでは野外排泄が問題となっており、農村部の女子が排泄のため自宅から森に移動する間に強姦されるというような痛ましい事件も起こりトイレの普及は喫緊の解決すべき問題となっておりましたが、モディ政権のトイレ普及政策は、衛生面のみならず、このような痛ましい事件の再発防止に大きく貢献するものと期待されています。
モディ首相は、インドの「全国民の住居政策」により、2020年までに全ての国民が屋根のある安全な住居に住めるようになるとも述べました。
また、女性の社会進出についても言及し、百万人以上の女性が州政府の役職についていると述べました。更に、銀行口座の開設推奨施策に関連して4億にのぼる銀行口座のうち、女性名義の口座が2.2億口座となっていると述べました。また、インドは発展への道のりの途中においても、決して地球環境に対する責任について忘れることないと述べ、過去数年の間に年間3,800万トンのカーボン排出削減を達成し、2030年までに450メガワツトを再生可能エネルギーにより発電する計画であることを公表しました。演説中、インドは世界で最も感染からの回復率が高い国の一つと自画自賛し、締めくくりには、国連は第二次世界大戦の反省から生まれたが、今日、コロナウィルスのパンデミックという脅威にさらされている。これをチャンスと捉え、国連の改革を推し進めるべきと締めくくりました。