UNICEF(国連児童基金)は、新型コロナウィルスの対応等により、通常の医療システムが弱体化し保険サービスが混乱等するため、全世界の子供の死亡率が高まると警告しています。
「子供の死亡率のレベルと傾向2020、UNICEF」によると、インドの5歳未満児の死亡者数は1990年の340万人・千人当たり126人(日本8千人・千人当たり6人)から2019年の83万人・千人当たり34人(日本2千人・千人当たり2人)まで大幅に減少しました。過去30年間で、子供の死亡原因を減少するための、予防接種や新生児ケア等に国を挙げて尽力した結果です。
新型コロナウィルス関連のパンデミックにより、医療機関受診を控え、健康診断や予防接種の未実施、産後のケア不足等により、最悪の場合今後6か月間に全世界で、5歳未満児が370万人死亡すると予測されています。また、同様に妊産婦20万人の死亡も予測され、過去数十年間の努力が無に帰す恐れがあります。
新型コロナウィルス対応の期間中の、移動・運動の制限、学校の閉鎖等による社会的及び精神的影響が子供たちに及ぶことも心配されています。SDG’s(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)に定められているように、すべての人に健康と福祉を与えることは、コロナ禍においても後退させてはいけない目標です。